日本で働く外国人エンジニアが増えている理由として、日本政府の後押しがあることが挙げられます。もっとも、これはIT業界に限った話ではなく、IT業界以外でも外国人労働者の数が大きく増えているのが実情です。2020年にはコロナウイルスの流行で経済活動が停滞するという危機的状況がありましたが、そんな中でも外国人労働者の数は増加しており、2022年には日本で働く外国人労働者の数が過去最高の182万人を記録しました。外国人労働者を受け入れる政策を日本政府が進めている以上、外国人エンジニアの数が増えるのはごく自然な流れです。
日本政府が外国人労働者の受け入れを進めようとしている理由として、日本人の労働者の減少が挙げられます。出生率が大幅に改善されない限り、日本人の労働者がこれから劇的に増えるということはなく、どの業界でも人手不足が起こり得るのが日本の問題点です。
2018年は副業元年とも呼ばれており、副業を認める動きが活発化しましたが、この背景にも日本人の労働者の減少が存在します。ほかにも定年の年齢の引き上げ、主婦層の積極的な採用などが推し進められており、これらも副業の解禁と同様に人材不足を解消しようという動きの一環です。しかし、これらの取り組みだけで人手不足をカバーすることはできておらず、外国人労働者の積極的な受け入れが必要となっています。IT教育に力を入れている国は多く、それらの国から日本にやってくる外国人エンジニアは今後も増えるでしょう。